気まぐれ水流

 

伝えたいことはたくさんあるのに、

わたしは臆病だった

自分の人生にタイトルをつけるのが怖くて

ひとりで過した

 

雨の日、客のいない喫茶店

見えない何かに怯えて暮らすのはもうやめようと決めた。

それは 覚悟をきめる というようではなく

もっとずっとナチュラルに、そう思った。

 

つぎに、タイトルを決めた。

「泳ぐように生きる」とはどういうことかは、後から考えたらいい。

わたしの考える言葉はだいたいいつも、わたしにだってよくわからない。

 

目の前の世界はまるで海みたいに広くて

どこまでも自由で、かがやかしくて、息苦しい。

明日はきっと今日より辛いから、

お風呂に浸かって、もう眠ろう。

 

明日は歌詞を書くかもしれないし

久しく書いていない短編をまた書きはじめるかもしれない

散文を書くかもしれないし

何も書かないかもしれない

できたものは公開するかもしれないし

また怖くなるかもしれない

きっとどっちでもよくて どうでもよくて

でもそれを愛するのは、 私の仕事だ