四月になったら、職場の仲間の半分以上が入れ替わる、去年の春もそうだった。

入って間もないうちに先輩が誰もいなくなった。私はまだ分からないことだらけだったのに(今もだが)突然教える立場になってしまって、うまい教え方を模索する暇もなく必死にやってたら、もう一年が経っていた。

その時の後輩たちもいなくなってしまうらしい。

 

そうしたら、私がバイトから社員になるまでのことを知らない子たちばかりになる。この子は私のことをはじめから社員と認識するんだと、面接に立ち会って名刺を渡すたびに思う。

当然なんだけど、それが寂しい。

 

背負わなきゃいけない責任も違うし、それぞれ行くべき場所があるだろうから引き止めるほど執着しないけど、本当はずっと誰かの前で泣きたかった。

此処で出会いと別れを繰り返していくこと、私全然平気じゃないよって、知って欲しかった。

 

泣かせてくれてありがとう。

 

人と心のやり取りをしてもいつも与えるだけで返ってこなくて、どんどん自分がすり減るから辞めたいって何回も思ったけど、辞めなくてよかった。

誰かの救いになることがこんなに嬉しいなんて知らなかったよ。

 

私は弱くて寂しがりだからすぐ傷ついてメソメソするけど、四月から出会う人にとっていい上司でいたいから、もう少しがんばります。

 

東京は桜が綺麗です。わすれないでね。